わたしが

2014年8月5日
行動に出れば、多分彼は拒まない。

だから、しない。


怖いのは、彼が行動に出た時。

拒める自信ないから。

でも、今までずっと、彼は受け身だった。
彼から行動を起こした事なんか一度もない。
二人で会えたのも、キスしたのも、全部きっかけはわたしだった。

だから、わたしからはもう何もしない。
彼は多分、待っているような気がする。
わたしが痺れを切らすのを。
すぐに甘えて、我慢出来なくなるのを。

遠くから彼を眺めた。
周りを見ているようでこっちを見ていたのか、こっちを見ているようで、周りを見ていたのか。

見つめ合ったような気もするけど、わからない。

今はもう、眺めるしか出来ない。
触れることも叶わない。

あの人と、あんなに側にいたんだなって思うと、不思議な気もする。

あの手がわたしに触れていたなんて。
わたしが、あの人に触れていたなんて。

もう全部夢みたい。

でも、夢じゃない確かなモノがここにある。

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